
非正規雇用者・女性・高齢者の働き方と労働環境を整備することで、少子高齢化に対応可能であるとして、その方策を考察する論文集。
超超超ナナメ読みしました。
多様化する日本人の働き方 ー 非正規・女性・高齢者の活躍の場を探る
編集: 阿部正浩・山本勲
出版社: 慶應義塾大学出版会
発行日: 2018/01/19
- 日本の労働市場はどう変わってきたか
- 非正規雇用の労働力と貧困
- 非正規雇用から正規雇用への転換と技術革新
- 非正規雇用者へのセーフティ・ネットと流動性
- 所得と時間の貧困からみる正規・非正規の格差
- 女性労働力と出産・育児
- 結婚・出産後の継続就業 – 家計パネル調査による分析
- 育児休業期間からみる女性の労働供給
- 企業における女性活躍の推進
- 地域の育児支援政策の就業・出産への効果
- 高齢者の労働力と定年・引退
- 中高年の就業意欲と引退へのインセンティブ
- 中高年期の就業における家族要因 – 配偶者の就業と家族介護が及ぼす影響
- 定年退職は健康にどのような影響を及ぼすのか
- 高齢者の失業が健康に及ぼす影響
もう一つの「働き方改革」に注目せよ!
長時間労働是正や賃上げなど、正社員の働き方の再検討が進んでいる。 だが、非正規雇用者、女性、高齢者が働く場を効率化することで、就業率をさらに高め、 少子高齢化に十分対応可能な労働環境を整備できる。 わが国の将来に向けて、その方策を考察・提言する。
労働に関する実証経済学の第一人者、樋口美雄氏の退官記念として発行された論文集。
樋口氏は2004年、全国約6,000人を対象に「日本家計パネル調査」を開始。「パネルデータ」とは、同一の被験者を長期的に追跡調査したもの。調査は現在も続いている模様です。
Check! 21世紀縦断調査厚生労働省
厚生労働省のパネル調査にも、計量経済学者として貢献なさったそうです。
こういうことの積み重ねが、働き方改革として「国会議員の懐のため」ではなく「国民のため」に結実してほしいと、心から思います。
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