
【シニア人材という希望】
- 豊富な知識、経験、人脈、、、。シニア人材が日本企業を救う
- シニア人材が生涯現役で活躍するために必要なこと
- シニア人材に活躍してもらうために企業で取り組むべきこと
超高齢社会の到来とともに、日本人の働き方は大きく変わる――。 都市銀行でマネジメント職を歴任。定年後に起業し、多数のシニア人材を雇用する経営者が語る“新しい労働の在り方”とは?
2013年4月1日、高年齢者雇用安定法が改正され、年金(定額部分)の支給開始年齢が65歳に引き上げられました。また、内閣府が掲げている成長戦略の「雇用制度改革・人材力の強化」には、「高齢者等の活躍推進」として次のような方針が明記されています。
「生涯現役社会の実現に向けて、高齢者の継続雇用に取り組む中小企業に対する職域開発等の支援を行うとともに、高齢者等の再就職支援の強化、地域の多様なニーズとのマッチングによるモデル的な就労促進の取組への支援等を実施する」つまり、国は日本企業の生産性維持・向上のために「シニア人材の活用」へと舵を切ったのです。
シニア人材は労働力不足にあえぐ日本企業にとって“一筋の希望”と言っても過言ではありません。もちろん、外国人を雇用するという方法もありますが、日本には独自の言語や企業文化があるため定着までに時間がかかります。やはりこれまで「企業戦士」として事業活動を引っ張ってきたシニア人材の活用こそが生き残りへの道なのです。
本書の著者は定年退職後に、企業年金基金のコンサルティングを行う会社を設立。自身もシニア人材として働きながら、60歳以上の社員9名を新規雇用し、その戦力化に成功しています。こうした経験と実績をもとに、シニア人材活用のためのノウハウをまとめたのが本書です。採用時の注意点から配属、待遇を決定する際のポイント、評価の方法まで、著者が自らマネジメントする中で導き出した秘訣を網羅的に解説しています。
シニア人材は、戦力化できれば、驚くほどの熱意と根気で仕事に取り組んでくれます。労働に対する道徳観が高く、責任感が強いため、たとえ未経験の仕事であっても自ら学んで知識を積極的に身につけようとするのです。また、彼らはビジネスマナーを一から教える必要はなく、教育コストもかかりません。彼らの豊富な人脈や経験・知識は若手の人材にはなく、うまく活用できれば企業にとってかけがえのない宝になります。
本書が、シニア人材を最大限に活用し、成果を出す組織や制度づくりの参考になれば、著者としてこれ以上の喜びはありません。
本書は、自身もシニアであり、またシニア人材だけを採用して黒字経営を続ける筆者による、「シニア人材として働く場合の心得」および「現場でのシニア人材の取扱説明書」。
自分が老害にならぬよう、読んでもいいかもしれない。。。